私はレディースローンに限らず、女性が借金することそのものに興味を持ち、ネットを通じて色んな方に体験談を伺って来ました。
中には、「ウシ◯マくんは毎日こんなの相手にしてるのか…大変だなぁ…」と思うような人もいました。
でもそんなのはごく一部。消費税以下の割合です。
99%の人はとても、とても、ごく普通の女性でした。
目次
私の「借金する女」への偏見
体験談をお伺いする前まで、私は借金する女性へこんな偏見を持っていました。
- だいたい中卒(高校中退)高卒だったら奇跡
- パチンコ・スロットなどのギャンブル大好き
- キテ◯ちゃんかマ◯メロのサンダル持ってる
- タバコはピアニ◯シモ、メル◯ンライト、パーラメ◯ト、セブ◯スターのどれか
- 子供が2~3人いる場合、誰か1人は父親が違う
- あゆとEX◯LE系列が好き
- 頑なに地元から離れないか、必ず戻って来る
少なくともこの条件に2つは当てはまる人ばかりだろうと、そう決めつけていたのです。
ところがどっこい。
全て当てはまらない人ばかりだったのです。
現実の「借金する女」は
- 専門・短大・4大のいずれかは出てる
- 正社員・派遣社員4割/主婦3割/フリーター3割
- 社員の場合、勤続年数10年前後の人多数
- ギャンブルやったことない人の方が多い
- クロッ◯スは持っててもキテ◯ちゃんのサンダルは無い
- タバコは吸わない
- 未婚・子供0率半数以上
- ホストクラブは行ったことない人が9割
私が取材させていただいた人の大半はこんな感じでした。
「仕事の合間の休憩で、スタ◯のコーヒー飲んで少し癒やされて、またオフィスへ戻っていくOL」
あなたの隣にも普通にいそうな、「どこにでもいる女性」ばかりです。
大変失礼ですが、体験談寄せてくれた方の中にキャバ嬢さんがいるたび「今度こそ!今度こそテンプレみたいな人来る?!」と期待してましたが、ほとんど空振り。
キャバ嬢さんの中には「いえ、法◯大学出身です」という人も。
六大学の中でもそういうギラついてる人が多いのって明◯大学だと思っていたので、二重にビックリ。
男のせいで借金する人ばかりじゃない
一番ビックリだったのはこれです。
「嘘でしょ?ホントは彼氏がホストかバンドマンかお笑い芸人の卵か自称作家なんでしょ?」って思ってたんですが、そうでもないようです。
先述の某六大学出のキャバ嬢さん曰く、「最近はホストもバンドマンもよっぽど売れないと債権回収の見込みないし、駆け出しみたいなのは相手にもされないですよ。もうすでにそこそこ名前が通っててブランド価値を築いてる男なら、それなりに投資するかもしれませんが、貢ぐってほどハマっちゃう子は少ないです。最近は夜職も全然稼げないから」とのこと。
債権回収。
投資。
まさかそんな単語が出て来るとは。
何で皆借金するの?
思ったよりしっかりしてる人が多いのは分かりました。
でも彼女らは結局は「借金をする女」なのです。
どんなに真面目な人生を送っていても、全てを台無しにする力を持つ「借金」の二文字。
一体なぜ彼女らは、そんな十字架を背負う道に進んでしまったのでしょうか。
ちょっとした落とし穴に落ちてしまった系
意外と多いのがこのタイプ。
普通だったら借金するまで行かないのに、たまたま知り合った人間が悪かった、ちょっとだけ何かへの憧れが強かった程度の理由で、小さな落とし穴に落ちてしまった女性が多いのです。
落とし穴自体は小さいので、誰かのちょっとした一言で起き上がれることが多いのですが、その落とし穴、直径は小さいけれど、底なしである可能性も多いにあります。
体験談の中でも、素直に相談したことが功を奏したと書かれてましたので、ちょっとでも困ったなと思ったらきちんと誰かに相談してみましょう。
自分探しこじらせ系
先述の六大学出キャバ嬢さんは、某K姉妹に憧れたことを発端に、「完璧な自分」へ近づく為にありとあらゆる整形を受けています。
その医療ローンの支払いや、高級ブランドの服を買うための資金として借金をしています。
これはかなり極端な例ですが、J-POPの歌詞に出てきそうな「自分を愛してあげたい」系女子は、自分を愛するためにとんでもないお金を使うのです。
コンビニでヨーグルト買ったらついてくるスプーンの形をしたピアスに1万円使ったり。
エステに通って、店員が勧めるままコスメを買ったり。
自分のこと大好きなのを隠して、他人から愛されようとした10代を経て、30歳前後になって「まずは、自分で自分を愛してあげよう?」みたいな思想にかぶれる層が、馬鹿みたいに高い美顔器を買って行ってくれるようです。
多分本棚に雨宮◯みの本があるのでしょう。
ちなみにこの層は、高確率で次に紹介する「テンプレ系」女子に移行します。
テンプレ系
いわゆるダメンズに引っかかって、貯金を失うどころか借金まで背負ってしまう、「借金女」のテンプレみたいな女性たち。
「本当にあった~~~な話」とかで面白おかしくマンガにされてそうな駄目な男に引っかかってます。
だいたいは「自分探しこじらせ系」からスライドして来たパターンが多いのも特徴ですね。
「自分で自分を愛してあげようとする努力」の分だけ「その分やっぱり他人からも愛されたい」って思いが強くなっちゃう、つまり全力で逆効果なことをしてきた彼女らは、ダメンズから格好のカモにされ、借金まで背負ってやっと目が覚めるのです。
ただし、てっきり元ヤンのキャバ嬢がテンプレ系になるのかと思っていたのに、普通に昼間のオフィスで働く人が多いことには驚きました。
体験談に答えてくれた方が「今はキャバ嬢よりサブカル女子の方が、危ないかもしれません。男の子も、ホストとかV系バンドより、星野◯風男子の方がタチ悪かったりしますし」と教えてくれました。
男に貢いで借金する系女性は、ホストにハマったキャバ嬢だと思い込むのはもう時代遅れで、出版社か編集プロダクション勤めのアラサー女子が、3つ下くらいの路上でアコギ引いてる系男子を養うパターンの方が多いのかもしれません。
33歳前後でヒモには見切りをつけて、40歳前後のやや小太り気味だけど人柄だけは良い旦那さんと結婚する未来が見えます。キューソ◯コカミからサン◯マスターに。
余談ですが、回答者さんに「サブカル女子って本当にビレバンとサブウェイ好きなんですか?」って聞いたら、「好きっていうかよく行きますねw」と答えてくれました。「好き」でいいじゃないかと思いました。
本当にただただ不運系
もう、生まれた家か、星が悪かったとしか言いようがないほど、ご本人は何にも悪くないのにただただ不幸な人もいました。
例えばこちらの方。
無知だった私に、実の親子を法的に絶縁させる方法はないと教えてくれた方です。
絶縁状って、法的には何の効力もないんですね。
回答してくれた方は受け答えもとても丁寧で、本当に真面目で温和な女性でした。
もちろん回答者さん側からのお話しか聞いていないので、それが全てではないと思いますが、お伺いした範囲では回答者さんには何の落ち度もないように見受けたのです。
借金をする女性=底辺女性と決めつけていて、本当に申し訳ないと思った瞬間でした。
普通の女性が借金する現代で思うこと
体験談を拝見していて印象的だったのは、「銀行のカードローンなら良いかなと思った」という発言が多かったことです。
私は低金利最優先主義なので、「もし本当に借りなきゃいけないのであれば、金利にはこだわるべきだ」と思います。
ただ、それは他の解決方法がないかどうか冷静に考えた上で、もうどっかから借りなきゃ無理だとなった場合の話。
「お金に困った→借金→消費者金融は怖い→銀行なら平気かな?」という短絡的思考でお金を借りることには賛同しかねます。
銀行だから丸投げしても大丈夫なんてことはなく、きちんと「自分にとって必要な借金」について考えなくてはいけません。
CMやネットの情報で慣らされて、「お金に困る」から「お金を借りる」までの敷居が、過剰に低くなってしまっています。
敷居がとことん低く、目立たず、知られずに借金出来るようになった時代だから、「普通の女性」も借金するようになったのかもしれません。
今、銀行カードローンのお金の貸し方が酷いと話題になっています。
「これじゃ一昔前の消費者金融と同じじゃないか」という声も多数上がり、もう間もなく銀行カードローンにも法規制が入ることでしょう。
でもその法整備がなされる前に、普通の女性も借金する現代では、誰でも借金地獄にハマってしまう恐れがあります。
どうか、まずは誰かに相談することを忘れないでいただきたいと思います。